千葉県浦安市で鍼灸院をしているTENGEN院長です。
12月3日(日)に積聚会主催の講習会応用1コースの第9回目がありましたので、行って来ました。
会場は毎度おなじみ錦糸町にある積聚会事務局です。
今回は講習会の前に気になるお店があってので、入ってみました。
事務局の近くにある、四ツ目通り沿いにある「麺や璃球(りきゅう)」
看板には激辛ラーメンを売りにしている感じなのですが、さすがに講習会前に食べて辛すぎてお腹を壊してはいけないので、今回はつけ麺にしてみました。
魚介系の濃厚なスープに麺は中太麺のつけ麺です。
味は人それぞれ好みがありますので・・・
もし気になる方はお試しあれ!
では、本題の方に、
10月の講習会の延期振替の為、今回は2週連続の開催になります。
今回はいつもと趣向を変えた講義内容になりました。
いつもですと
講義 ⇒ 実技 ⇒ 総括
ですが、今回は
実技 ⇒ 講義 ⇒ 実技 ⇒ 総括
になりました。
何故かというと、
今回の講義内容は
胸骨治療になるからです。
胸骨治療の位置づけが、昔と今では変わってきています。
- 以前:背部兪穴治療後に行う。
- 今 :背部兪穴が使えない状態=うつ伏せになれない状態(重症度が強い)
では、病症の種類からみていきましょう!
病症の種類
積聚治療では5種類の病症を表現して病態を判断する。
5種類の病症とは
- 陰虚病症
- 陽実病症
- 陰実病症
- 陰実・陽実病症
- 陽虚病症
これらはあくまでも精気の虚が高じた状態、つまり陰虚の状態と程度を示しているだけである。つまり、陰虚が高じて生じる病的移行をただ表現したに過ぎない。
ただし、おおむねは陰虚病症は軽症であり陽虚病症は重症となる。
陽虚病症
(1)主たる症状は、活動力の低下であるが重度の無力症や不妊症を含む。
(2)陽虚脈
重い病症
①長く患っている
②緊急である
③訴えが強い
④指標が変化しにくい
⑤病症が悪化する傾向にある
⑥帯状疱疹が出ている
⑦悪性腫瘍を類する
⑧国指定130難病に属する
病症が重くなるほど、うつ伏せになれない状態になる。
そこで、胸骨治療を使う事になります。
胸骨治療
意義
胸骨は任脈の走行するところであり、督脈よりさらに深い陰位を示す。
そのため胸骨は、もし督脈を用いた場合でも補いきれない精気をさらに補う力を持つ。
対象となる病症は陰虚病症(第1方式)以外である。
治療及び部位
(1)指標を確認する。 ⇒ 肩関節前面、積
(2)背部兪穴治療後に行う。 ⇒ 背部兪穴が使えない状態に用いる。
(3)背部兪穴の治療方式に準ずる。
(4)取穴は任脈の各ツボを対象とする。
部位
区分
臨床上は胸骨体の窪みで取穴する。
治療手段
1)毫鍼
2)鍉鍼
通常は鍉鍼を用いる。
3)知熱灸
顔面が近いので煙に注意!
*透熱灸は灸痕が残りやすいのでやらない。
まとめ
今回は胸骨治療の講義でした。
うつ伏せになれない状態の患者さんはそうそう診れる機会はありませんが、
「うつ伏せになれないから治療が出来ない!」
ではなく、仰向けの状態でも対応できるこの治療の奥深さを感じます。
次回でいよいよ今年の講習会も最終回!
最後まで気を引き締めて頑張ります!
コメント